2020年3月18日水曜日

近江商人のルーツを訪ねて


こんにちは。光電器製作所の不動です。
先日、長浜港の周辺を主にを周ってきました。竹生島~長浜城、黒壁界隈そして長命寺、最後に近江商人博物館に寄って帰ってきました。とりわけ近江商人については興味があり、一度は訪れてみたいと思っていました。

 
近江商人と言えば「三方よし」の精神で有名です。天秤棒を肩に全国を行商し「売り手によし、買い手によし、世間によし」という商いの精神にたどり着いたそうです。この言葉は商売のあるべき姿を端的に表現したもので、「商いというものは、適正な利益を得て、売り手も買い手も満足する取引でなければならない。そしてその取引で得られた利益は、広く地域社会全体の幸福につながるものでなければならない」という共存共栄の精神がうたわれています。また「世の中の信用を得られないような商いは、永続することはできない」とも言われています。現代社会では共存共栄という言葉そのものが死語になっているように感じますが・・・。

 
全国を行商するなかで一定の販路と資本をつくり、金融業や製造業の
礎を築いたとされています。都で仕入れた古着は、東北など地方では人気があり高く売れる。逆に地方で獲れる海産物は干物にして都に持ち帰ると高く売れるという好循環を作り出しました。全国を回りながら都の情報を伝えたり、顧客のニーズをつかむのが上手だったのでしょう。

21世紀に伝えたい近江商人の言葉と題した家訓がいくつか紹介されていました。

「堪忍」・・・苦境の時こそチャンス
「奢者必不久」・・・奢れるもの必ず久しからず
「先義後利栄 好富施其徳」・・・義を先にすれば後に利は栄え、富を好としその徳を施せ

等々、このような姿勢や教えが次代に受け継がれ、老舗の力になっているのでしょう。
現代に活躍する近江商人系企業としては、小泉産業、西川産業、高島屋、伊藤忠商事・日本生命、ワコールなど有名企業があります。グローバルな現代社会においても生きていく知恵、精神を教えているように感じました。